CD/DVD/SACDデッキ修理(SONY CMT-SE9)

タイトルのCD/DVD/SACDデッキを修理してほしいという依頼を受けましたので、その様子を記事にしたいと思います。

(ちなみに、DVD部の正式名称はHCD-SE9というものだそうです。)

 

依頼者様からのヒアリングでは、CDおよびDVDが読み込めないということで、ピックアップの劣化および故障を疑っていたのですが、原因は違っていました。

(これについては後述します。)

 

早速動作チェックをしてみます。

ディスクを入れても、すぐにイジェクトされてしまいます。

これでは読み込む以前の問題です。

依頼者様に連絡し、まずはこのすぐにイジェクトされる症状から直すということで了承をいただきました。

 

続いて、分解に入ります。

小さい筐体に所狭しと基板や部品や配線が詰め込まれており、苦戦しました。

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天板を外した様子

CDメカはスロットローディング方式ですので、ギヤの位相を狂わさないよう気を遣いました。

 

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基板間の配線

よくもまあこんな配線をというような配線が至る所にされています。

ソニーの技術力の高さがわかります。

(ただし、一部の部品は韓国製でしたが。)

 

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CD/DVDメカ

ようやく、不具合の原因であろうCD/DVDメカにたどり着きました。

右上に見えます黒いゴムベルトですが、一見何も問題ないように見えますが・・・。

 

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不具合の原因であったゴムベルト

このベルトは、CDおよびDVDローディング時にモーターからの動力をチャッキングさせるギヤに伝えるベルトなのですが、このベルトが劣化して、モーターからの動力がうまく伝えられずにディスクが排出されるという不具合に陥っていました。

 

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バンコードにて修理

劣化していたベルトを、もはやおなじみとなりましたバンコードに交換しました。

プーリーのスリップもなくなり、動作は良好になりました。

あとは元通りに組み立てて修理完了です。

 

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修理完了後のテスト中

元通りに組み立てたのち、動作テスト中です。

幸いにもピックアップは生きており、一安心でした。

ピックアップの寿命が来るまでは、まだまだ使用可能でしょう。

この後、依頼者様の元へ旅立っていきました。

 

 

 

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